「前の会社を解雇されました。」
今回、生活支援を担当した特定技能外国人から最初に聞いた言葉でした。
働き始めてわずか5日で解雇され、新しい職場で働きたいという相談です。
受入れ企業から相談を受け、ジョブハートでは特定技能外国人の生活支援として、新居への入居準備や転入手続きを進めるため、横須賀市役所へ同行しました。
しかし、市役所で手続きを進める中で確認した書類には、「解雇」ではなく「自主退職」と記載されていました。
「話が違う。」
そう感じた私は、その場で前職の会社へ連絡し、経緯を確認することにしました。
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外国人本人の話
本人は、
「来年1月に結婚するので一度帰国したい。」
「10月には日本で自動車免許を取得したい。」
という希望を持っていました。
そして、
「会社から解雇された。」
「日本語が分からないまま、通訳に『ここへ丸を付けて』と言われ、後から自主退職になっていた。」
「通訳にきちんと説明してもらえなかった。」
と話していました。
日本語を十分理解できない外国人にとって、こうした認識の違いは大きなトラブルにつながることがあります。
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一方、会社側の説明
会社側からは、全く違う説明がありました。
会社によると、本人は事務所で
「自分は長く働くつもりはない。」
と話していたそうです。
さらに、
* 10月には自動車免許を取得したい。
* 来年1月には結婚のため帰国する予定。
* 長期間働く予定はない。
という話を本人から聞いていたため、
「それでは継続して雇用することは難しい。」
と説明したところ、本人が退職を希望したとのことでした。
退職手続きの際には通訳も同席し、自主退職について説明を行い、本人が署名した書類も保管しているとの説明でした。
また会社は、
「次の仕事が決まるまでは寮に住み続けても構わない。」
と伝える予定だったそうですが、その前に本人が友人宅へ引っ越してしまったとのことでした。
さらに現場責任者からは、
「就業開始直後から仕事中に携帯電話を触ることが多く、仕事への意欲が感じられなかった。」
「一緒に入社した外国人は真面目に働いていた。」
という話もありました。
会社側としては、
「本人が最初から辞めるつもりだったのではないか。」
という印象を持っていたようです。
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どちらが正しいのか。
正直に言えば、第三者である私には断定できません。
本人の話だけを聞けば会社が悪く見えます。
会社の話だけを聞けば本人に問題があるようにも見えます。
だからこそ、ジョブハートでは一方の話だけで判断しません。
登録支援機関として最も重要なのは、外国人の味方になることでも、企業の味方になることでもなく、「事実を確認し、中立の立場で支援すること」だと考えています。
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生活支援は、市役所へ同行するだけではありません。
手続きが終わった後、新居へ向かいました。
すると今度は、
「部屋にエアコンが1台しかない。」
「もう1台付けてほしい。」
という相談がありました。
受入れ企業へ確認すると、同じアパートの他の外国人も全員同じ設備で生活しており、電気容量の関係から各部屋1台の設置となっていました。
ドアを開けて空気を循環させながら生活しているとのことでした。
しかし本人は、
「それでは住みたくない。」
と言います。
さらに、今日から入居する予定だと思っていたところ、
「在留カードの更新が終わるまで友人宅で生活する。」
と予定も変更になりました。
外国人支援では、このように予定どおり進まないことも少なくありません。
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これも登録支援機関の仕事です。
登録支援機関の役割は、市役所へ同行することだけではありません。
企業から話を聞く。
外国人本人から話を聞く。
書類を確認する。
誤解があれば説明する。
生活上の悩みに対応する。
そして、お互いが安心して働ける環境を整える。
これらすべてが生活支援です。
ジョブハートは、「外国人だから守る」「企業だから守る」という支援は行いません。
事実を確認し、公平な立場で判断し、双方にとって最善の解決策を考えます。
それが結果として、企業の安心につながり、外国人の定着率向上にもつながると考えています。
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さて、この彼は新しい職場で信頼を築き、長く活躍できるのでしょうか。
正直、まだ分かりません。
ですが、私たちは先入観だけで人を判断することはありません。
過去だけを見るのではなく、「これからどう行動するか」を一緒に見守り、必要な支援を続けます。
さぁ、この彼は新しい環境で信頼を勝ち取り、長く活躍できるのでしょうか。
その答えは、これからの本人の行動にあります。
ジョブハートは、企業にも外国人にも誠実に向き合いながら、最後まで伴走していきます。







