「現在雇用している特定技能1号の外国人を、将来的に特定技能2号へ移行させたい」
そう考える企業様も増えてきました。
特定技能2号になるためには、分野ごとに定められた実務経験の要件を満たしたうえで、特定技能2号評価試験に合格する必要があります。
外食業・飲食料品製造業の特定技能2号試験は、現在、OTAFF(一般社団法人外国人食品産業技能評価機構)が実施しています。
ここでは、2026年10月現在の制度に基づき、企業側がどのような準備をして、どのように試験を申し込むのかを分かりやすく解説します。
1.特定技能2号試験は「本人が直接申し込む」のではありません
特定技能1号の試験とは違い、特定技能2号試験は、外国人本人が個人マイページから直接申し込むことはできません。
まず、外国人材を直接雇用している企業が、OTAFFの「企業マイページ」を登録します。
その企業マイページから受験者登録を行い、OTAFFの審査・承認後、受験者用マイページから試験を予約する流れとなります。
つまり、
【企業】
企業マイページ登録
↓
【企業】
受験者登録・必要書類提出
↓
【OTAFF】
審査・承認
↓
【外国人本人】
受験者用マイページへログイン
↓
試験日時・会場を予約
↓
試験受験
という流れです。
特定技能2号試験については、企業による受験者登録が必要です。(OTAFF 一般社団法人外国人食品産業技能評価機構)
2.OTAFFの会員にならないと受験できない?
必ずしもそうではありません。
OTAFFでは企業を大きく3つの区分に分けています。
・A区分:OTAFF賛助会員企業
・B区分:OTAFF正会員団体から推薦状を取得した企業
・C区分:A・B区分以外の企業
一般の企業でもC区分として企業マイページを登録することができます。
C区分の場合、企業マイページ登録時にOTAFFの審査がありますが、OTAFFの賛助会員になることが必須というわけではありません。(OTAFF 一般社団法人外国人食品産業技能評価機構)
そのため、特定技能2号試験を受けるためだけに、必ずしもOTAFFの会員になる必要はありません。
3.企業側にかかる費用
2026年10月現在、C区分企業の場合、
【企業マイページ登録料】
5,500円(税込)
※初回のみ
【受験者登録利用料】
1人につき1,100円(税込)
※4月から翌年3月までの年間上限は22,000円です。
さらに、実際に試験を受ける際には、別途試験受験料が必要です。
【特定技能2号試験】
外食業:14,000円(税込)
飲食料品製造業:15,000円(税込)
つまり、一般企業がC区分で1名を受験させる場合、
企業マイページ登録料
5,500円
+
受験者登録利用料
1,100円
+
試験受験料
外食業14,000円
または
飲食料品製造業15,000円
という費用構成になります。
※料金や制度は変更される可能性がありますので、実際に申し込む際はOTAFF公式サイトをご確認ください。(OTAFF 一般社団法人外国人食品産業技能評価機構)
4.企業が準備するもの
企業マイページから受験者登録をする際には、外国人本人に関する情報や書類が必要になります。
主なものは、
・パスポート(顔写真のページ)
・在留カード(表面)
・本人のメールアドレス
・本人の電話番号
・雇用状況を確認できる書類
・特定技能2号の実務経験を確認するための書類
などです。
受験者1人につき1つのメールアドレスが必要です。
試験予約などの重要な連絡が届くため、原則として本人のメールアドレスを準備します。(OTAFF 一般社団法人外国人食品産業技能評価機構)
5.特定技能2号で一番重要なのは「実務経験」です
特定技能2号は、単に試験に合格すればよいという制度ではありません。
分野ごとに定められた「管理・指導等の実務経験」を満たしていることを、企業が証明する必要があります。
外食業の場合
外食業では、複数のアルバイト従業員や特定技能外国人などを指導・監督しながら、接客を含む作業に従事し、店舗管理を補助する者としての「指導等実務経験」が2年以上あることが受験資格の一つとなっています。(OTAFF 一般社団法人外国人食品産業技能評価機構)
飲食料品製造業の場合
飲食料品製造業では、複数の作業員を指導しながら作業に従事し、工程を管理する者としての「管理等実務経験」が2年以上あることが受験資格の一つとなっています。(OTAFF 一般社団法人外国人食品産業技能評価機構)
そのため、
「2号試験を受ける時になってから考える」
のではなく、
特定技能1号として雇用した段階から、将来2号を目指すための仕事を計画的に経験させておくこと
が重要です。
6.役職名がなくても大丈夫?
実際の職場では、
「店長」
「工場長」
「主任」
などの正式な役職が付いていないケースもあります。
OTAFFでは、特定技能2号の受験者で役職名がない場合、管理・指導業務に対する手当がある場合の賃金台帳や、手当がない場合の業務指示書など、実務経験を確認するための書類が求められる場合があります。
つまり、
「実際には外国人や他の従業員を指導していた」
というだけではなく、
その経験を企業として説明・証明できるようにしておくこと
が重要です。(OTAFF 一般社団法人外国人食品産業技能評価機構)
7.2026年度からはCBT方式での受験
外食業・飲食料品製造業の特定技能2号試験は、現在、コンピューターを使用して受験するCBT方式で実施されています。
企業マイページから登録された受験者は、3か月先まで試験予約が可能です。
2026年度の国内試験は、2026年6月23日から開始されています。(OTAFF 一般社団法人外国人食品産業技能評価機構)
試験会場・日程は、OTAFFから最新情報を確認する必要があります。
8.試験に合格しただけでは「特定技能2号」にはなりません
ここも非常に重要です。
特定技能2号試験に合格したことだけで、自動的に特定技能2号の在留資格になるわけではありません。
試験以外にも、在留資格の変更などに必要な要件を満たす必要があります。
また、外食業の場合は、特定技能2号評価試験に加えて日本語能力試験N3以上などの要件があります。
そのため、
「試験に合格すること」
と
「特定技能2号へ在留資格を変更できること」
は別々に考える必要があります。(OTAFF 一般社団法人外国人食品産業技能評価機構)
まとめ
特定技能1号から2号への移行を考えている企業様は、試験直前になって準備するのではなく、1号として雇用した段階から2号を見据えて仕事を設計することが重要です。
特に、
① 将来的に2号を目指す外国人材を決める
② 2号に必要な管理・指導等の実務経験を確認する
③ 実際に指導・管理業務を経験させる
④ その経験を企業として記録・証明できるようにする
⑤ 2号試験の時期を確認する
⑥ OTAFFの企業マイページを登録する
⑦ 受験者登録と必要書類を提出する
⑧ OTAFFの審査・承認後、試験を予約する
⑨ 試験に合格した後、在留資格変更等の手続きを行う
という流れで準備していきます。
特定技能2号は、単に「試験を受けさせればよい」というものではありません。
特定技能1号の期間を、将来の2号人材を育てるための期間として活用することが大切です。
ジョブハートでは、特定技能外国人の採用だけでなく、将来的な特定技能2号への移行を見据えた受入れ・育成についても企業様のご相談をお受けしています。
「うちの外国人材は2号を目指せるのか?」
「今の仕事で2号の実務経験として認められるのか?」
「これからどのような仕事を経験させればいいのか?」
といったご相談もお気軽にお問い合わせください。
【参考:OTAFF公式サイト】
・企業申込み・受験の流れ
・企業申込みを利用できる企業
・外食業 特定技能2号評価試験
・飲食料品製造業 特定技能2号評価試験
※本記事は2026年10月現在のOTAFF公開情報をもとに作成しています。制度・試験日程・料金等は変更される場合があります。最新情報はOTAFF公式サイトをご確認ください。








