仕事で韓国へ行く機会に、家族旅行も兼ねて訪れてみた

今回、韓国を訪れる機会がありました。

もともとは、ある方にお会いする予定があり、その予定に合わせて韓国へ行くことになったのがきっかけです。

せっかく韓国まで行くのであれば、仕事だけで帰るのはもったいない。

そう考え、今回は家族も一緒に連れて行き、仕事と家族旅行を兼ねて韓国を訪れました。

私は外国人材や特定技能外国人の支援に携わっているため、これまでも韓国を含めたアジア諸国について考える機会はありました。

しかし、実際に家族と一緒に韓国の街を歩き、食事をし、買い物をし、ホテルに泊まり、現地の人々の生活を目にしてみると、これまで自分が持っていた「韓国」という国のイメージが大きく変わりました。

正直、今回の韓国旅行はかなり衝撃的でした。

そして同時に、

「日本はこれからどうしていくべきなのだろう」

と考えるきっかけにもなりました。

韓国旅行で感じた「昔の韓国」と「今の韓国」の違い

まず驚いたのが、韓国の若い世代の体格です。

背が高く、すらっとした人が非常に多い。

特に若い男性では、180cmを超えているように見える人も珍しくありませんでした。

以前の私は、韓国人は日本人より小柄というイメージをどこかで持っていました。

しかし、実際にソウルの街を歩いてみると、そのイメージは大きく違っていました。

若者のファッションや美容への意識も高く、街を歩く人々からも、韓国社会の変化を感じます。

「韓国は日本より少し遅れている」

そんな昔のイメージだけでは、現在の韓国を捉えることはできない。

今回、実際に韓国へ行って、それを強く感じました。

韓国の街は想像していた以上に便利だった

韓国の生活環境についても、驚くことがありました。

以前から韓国については、大気汚染などの話を聞くことがありました。

しかし、今回の滞在では、少なくとも私自身は、大阪など日本の大都市と比べて「極端に空気が悪い」と感じることはありませんでした。

もちろん、韓国の大気環境は季節や気象条件によって変化するため、一度の旅行だけで判断することはできません。

それでも、私が持っていた昔の韓国のイメージとは明らかに違いました。

さらに、

* トイレがきれい
* ウォシュレットが設置されている場所も多い
* キャッシュレスなどの利便性が高い
* 日本語が通じる場面が多い
* 食事や買い物が比較的リーズナブル
* 美容やファッションなどのサービスが充実している

など、旅行者として非常に便利な環境が整っていると感じました。

携帯電話を落として気づいた、韓国の人々の優しさ

今回、実は私は携帯電話を落としました。

正直、

「これはもう戻ってこないだろう」

と思いました。

ところが、落とした携帯電話はきちんとお店に届けられていました。

しかも、店員さんが充電までしてくれていたのです。

もちろん、この一つの出来事だけで韓国全体の治安を判断することはできません。

また、今回は明洞という観光地だったことも影響していたのかもしれません。

それでも、自分自身が実際に経験したことで、

「韓国は日本より危ないのではないか」

という先入観を見直すきっかけになりました。

旅行をすると、インターネットやテレビから得る情報だけでは分からないことに気づくことがあります。

今回の韓国旅行は、まさにそんな経験でした。

日本の「安全・清潔・高品質」は、今でも強みなのか

では、日本は韓国に負けてしまったのでしょうか。

私は、そうは思いません。

むしろ今回感じたのは、

「日本には今でも非常に大きな価値がある。しかし、その価値を自分たち自身が当たり前だと思いすぎているのではないか」

ということです。

日本には、

* 安全性
* 清潔さ
* 高品質
* 食文化
* ものづくり
* 技術力
* 接客
* サービス
* 正確さ
* 丁寧さ

など、世界に誇れるものが数多くあります。

しかし、韓国や台湾などのアジアの国々も急速に発展しています。

つまり、

「日本だから圧倒的に選ばれる」時代ではなくなっている

ということです。

これは、日本にとって危機であると同時に、大きなチャンスでもあると思います。

日本と韓国の賃金を見ても、「日本の方が豊か」という思い込みは危険

特に考えさせられたのが「賃金」です。

「韓国は日本より物価が安いから、給料も日本より低い」

そんなイメージを持っている人もいるかもしれません。

しかし、OECDの平均年間賃金データを購買力平価で比較すると、韓国の平均年間賃金は日本を上回る水準になっています。

もちろん、これは「韓国人のすべての仕事の給料が日本より高い」という意味ではありません。

業種、年齢、企業規模、雇用形態などによって状況は大きく異なります。

それでも、

「日本はアジアの中で圧倒的に豊かな国だから、日本より条件の良い国はない」

という考え方は、もう現実と合わなくなってきています。

外国人材を受け入れる日本にとって、これは非常に重要な問題です。



外国人材から見れば、日本だけが「先進国」ではない

私は、外国人材の仕事をしています。

特定技能外国人をはじめ、海外から日本へ働きに来る人たちと接する中で、

「なぜ日本を選ぶのか」

ということを考えることがあります。

今回の韓国旅行で、その答えを考える視点が一つ増えました。

発展途上国の若者から見れば、

日本だけが選択肢ではありません。

日本、韓国、台湾、シンガポールなど、アジアには自分たちと文化的な距離が近く、経済的に発展した国や地域があります。

特に韓国は、

* 食文化
* 家族観
* アジア的な生活文化

を残しながら、

* IT
* 美容
* エンターテインメント
* ファッション
* 都市インフラ
* グローバル企業

などを大きく発展させています。

私は今回、

「発展途上国の若者が韓国を選ぶ理由」

が少し分かったような気がしました。

自分たちの文化とつながりを感じながら、豊かになった国。

韓国は、そのように見えるのかもしれません。

これは日本が外国人材を受け入れるうえでも、非常に重要な視点だと思います。



日本は「安い国」になってはいけない

そして、今回の韓国旅行を通じて、私が最も強く感じたことがあります。

それは、

日本は「安さ」で勝負する国になってはいけない

ということです。

日本には、高い技術があります。

世界に誇れる製品があります。

素晴らしい農産物があります。

職人の技術があります。

優れたサービスがあります。

そして、それらを生み出している人たちがいます。

ところが、日本では長い間、

「もっと安く」
「コストを下げよう」
「人件費を抑えよう」
「価格を上げないようにしよう」

という考え方が強くなってきました。

もちろん、無駄なコストを削減することは重要です。

しかし、

価値を生み出すために必要なコストまで削ってしまえば、企業も人も豊かになりません。

そして、それが長期間続けば、日本全体の経済力にも影響します。

「良いものを安く」から「良いものを正しい価格で」へ

日本には、

「良いものを安く提供する」

という美徳があります。

しかし、これからは、

「良いものを、正しい価値に見合った価格で提供する」

という考え方が必要なのではないでしょうか。

例えば、日本の食文化。

今回韓国で食事をしてみて、韓国料理には韓国料理の魅力がある一方、日本の料理には「下味」「下処理」「仕込み」「出汁」など、見えないところに非常に多くの手間がかかっていることを改めて感じました。

日本人にとっては当たり前のことでも、それは決して当たり前ではありません。

それ自体が価値なのです。

それなのに、

「もっと安く」

を求め続ければ、料理を作る人も、技術を継承する人も、企業も疲弊してしまいます。

日本の技術や産物を「安売り」しない

私は、海外との交流に反対しているわけではありません。

外国人材を受け入れることも、日本の技術を海外へ広げることも、日本の農産物を海外へ輸出することも、これからの日本にとって重要だと思っています。

ただし、

「日本だから安く提供する」

という考え方は、もう変えていく必要があります。

日本の技術を海外に提供するなら、その価値に見合った対価を得る。

日本の農産物を海外へ輸出するなら、ブランド価値を高め、適正な価格で販売する。

日本のサービスを提供するなら、「安いから日本」ではなく、

「高くても、日本だから選びたい」

と思ってもらえる国を目指す。

これが、これからの日本には必要なのではないでしょうか。

日本が本当に取り戻すべきものは「安さ」ではなく「価値」

日本経済を立て直すために必要なのは、単純なコスト削減だけではないと思います。

むしろ、

「どうすれば、もっと高い価値を生み出せるのか」

を考えることが重要です。

企業は、価格を下げる前に、生産性を高める。

人材には、単なる労働力ではなく、経験や技術に見合った賃金を支払う。

企業は、良い商品やサービスの価格を適正化する。

消費者も、ただ安いものを選ぶのではなく、価値のあるものに適正な価格を払う。

そして、日本が持つ技術や文化、農産物、サービスを世界に向けてもっと高い価値で発信する。

こうした循環を作っていくことが、日本の経済力を高めることにつながるのではないでしょうか。



まずは、私たち自身の「当たり前」を変える

日本が変わるためには、政府や企業だけが変わればいいわけではありません。

私たち一人ひとりも、自分たちの生活を見直す必要があります。

「安いから買う」

だけではなく、

「なぜこの価格なのか」

「誰がこの商品を作っているのか」

「このサービスにはどれだけの技術や手間がかかっているのか」

を考えてみる。

良い仕事には、きちんと対価を払う。

良いサービスには、適正な価格を払う。

日本の技術を「当たり前」と思わない。

そして、自分自身も学び、成長する。

そうした一人ひとりの行動が、日本の経済を変える力になるのではないでしょうか。

日本には、まだ世界で戦える価値がある

今回の韓国旅行で感じたのは、

「日本は韓国に負けた」

ということではありません。

むしろ、

「日本にはまだまだ世界で戦えるものがある。でも、その価値を日本人自身が安く扱いすぎているのではないか」

ということでした。

韓国も変わりました。

台湾も変わりました。

東南アジアも大きく成長しています。

世界は確実に変化しています。

だからこそ、日本も変わらなければなりません。

ただし、日本が目指すべきなのは、

「もっと安い日本」

ではないと思います。

目指すべきなのは、

「もっと価値の高い日本」

です。

安くすることではなく、価値を高める。

コストを削ることだけではなく、生産性を高める。

人件費を抑えることではなく、人が生み出す価値を高める。

そして、

「日本は安いから選ばれる」のではなく、「日本だから選ばれる」国になる。

それが、これからの日本に必要なのではないでしょうか。

外国人材に選ばれる日本であり続けるために

今回の韓国訪問は、もともと仕事である方にお会いする予定があったことがきっかけでした。

そこに家族旅行を組み合わせ、実際の韓国の街や人々の暮らしを自分の目で見ることができました。

結果として、単なる家族旅行ではなく、

「日本はこれから外国人材に選ばれる国であり続けられるのか」

を考える機会になりました。

外国人材を受け入れる日本にとって、「日本に来てください」と言うだけでは、これからは十分ではないかもしれません。

日本で働くことに、どのような価値があるのか。

日本で働くことで、どのような未来を描けるのか。

そして、日本そのものが世界から見て魅力的な国であり続けられるのか。

私たちも、外国人材を支援する企業として、こうした視点を持ち続けたいと思います。

日本には、まだたくさんの価値があります。

だからこそ、その価値を安売りするのではなく、正しく評価し、正しい価格をつけ、世界に届けていく。

そして、私たち日本人自身が、

「日本には、まだ世界に誇れる価値がある」

ということに気づくこと。

それが、日本の未来を変える第一歩なのではないでしょうか。

株式会社ジョブハートは、人財という分野から、日本の企業と働く人、そして日本社会のこれからを考え続けていきます。