今回は、当社がサポートしている 特定技能1号のベトナム人男性のお話をもとにしています。
ただ、これは外国人の話ではありません。
日本人でも、年齢に関係なく、誰にでも起こりうる“心の反応”についてのお話です。
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■ 「本当はできないのに、できると言ってしまう」
彼は溶接の経験があると話して入社しました。
でも実際には、基礎からやり直さないといけないレベルでした。
職場の人は厳しい言い方をするかもしれません。
それでも「分からない時は相談してほしい」と何度も伝えられていました。
私たちジョブハートからも同じ言葉を繰り返しました。
しかし彼は、一度も相談してきませんでした。
そして最後に言った言葉は
「辞めてベトナムに帰ります」 でした。


↑面接時の彼の溶接写真


↑実際日本に来て3ヶ月目の溶接写真
■ なぜ、相談できなかったのか?
彼が抱えていたものは、特別な問題ではありません。
むしろ、よくある“心のクセ”です。
・できない自分を見せたくない
・責められるのが怖い
・迷惑をかけたくない
・言い訳の方が楽に感じる
こういう気持ちは、誰にでもあります。
普段はしっかりしている人でも、ふとした瞬間に出てしまうものです。
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■ ただ、このままでは人は成長しない
できないことを隠すと、
人は前に進めなくなります。
相談しない → うまくいかない
うまくいかない → 自分を守るために理由を探す
理由を探す → 人や環境のせいにしてしまう
本人は「頑張っているつもり」なのに、
気づかないうちに未来を閉じてしまう。
これが一番もったいない姿です。
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■ 本当に変わる人は、ある“たった一つのこと”ができる人
それは…
『できない自分を、そっと受け入れること』
自分を責める必要はありません。
落ち込む必要もありません。
ただ、
「今の自分はここが苦手なんだ」
「助けを求めてもいいんだ」
と認められた瞬間から、人は少しずつ強くなっていきます。
これは、国籍にも性格にも関係ありません。
誰にでも開かれている扉です。
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■ 彼は本当はどうすべきだったのか?
・できないことをできないと言う
・不安を抱えたまま黙らず、相談する
・うまくいかない理由を“自分の中”に優しく探してみる
・苦手を改善するために小さな行動を重ねる
彼がこれを一つでも選んでいたら、
今回のように“帰国を選ぶしかない”という状況にはならなかったはずです。
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■ 読んでいるあなたへ ― 気づいた時から変われる
もしこの話の中に、
ほんの少しでも「自分にもあるかもしれない」と感じた人がいたら、
それはとても大切なサインです。
“気づける人”は、変われる人です。
むしろ、気づいた瞬間から未来は動きだします。
逃げたくなる時があってもいい。
迷う日があってもいい。
大事なのは、
一度だけでも、自分をまっすぐに見つめてみること。
そこから先は、必ず道が開きます。









