よく「最近すごいですね」「立派なことしてますね」と言われます。
でも、僕からすれば、やっていることは誰にでもできることです。ただ、多くの人がやらないだけ。

SNSや日常で「ダメだ」と批判する人は多いけれど、自分から動こうとする人は少ない。
僕は、必要だからやっているだけです。
良い人だなんて思われたくないし、実際そんな人間ではありません。
嫌なことをされれば恨むし、妬むし、仕返ししたいと思うこともあります。僕だって納得できない事や傷つけられたら、相手を傷つけかえしたくなる。毎日のニュースに不満がある。文句をいう。そして情けなくて、後悔して反省する。

仕事もプライベートもうまくいかないことばかり。
カッコよく活躍している人、豪華な生活をしている人を見ると、正直うらやましいと思います。
自分の無力さや権力のなさに悔しさを感じることもあります。
でも、それでも「やらなきゃいけない」と思って行動しています。

日本という国は、普通の僕たちが変えていかなければ、本当に立ち行かなくなります。
誰かのせいにしても何も変わらない。「自分さえよければいい」という価値観では、未来は守れません。

基本的に、人から搾取する仕事は儲かります。
でも、搾取された側は不幸になります。
それがたとえ合法であっても、人が必死に稼いだお金を吸い取る仕組みは、最終的に経済を蝕むものです。
もうそんな時代ではない。
生物は本来「子孫繁栄」を願うもの。
だったら僕たち大人は、「次の世代のためにどうあるべきか」を考えるべきです。
自分のことだけでなく、他人のこと、未来のことを考えて動く。
発展途上国の方が、むしろその本質を分かっているように思うことさえあります。

僕が関わってきた外国人の方々も、日本のことをよく見ています。

たとえば
① 日本にいて良かったことは?
→ 安全で便利なところです。夜に一人で歩いても怖くないし、電車も時間通りに来るし、サービスも丁寧です。食べ物もおいしくて、値段も高すぎないのが嬉しいです。

② 日本にいて嫌だったことは?
→ コミュニケーションが閉鎖的なところです。日本人は礼儀正しいけれど、心の距離がなかなか縮まらず、友達になりにくいです。暗黙のルールが多く、外国人には分かりづらい。

③ 日本にずっといたいですか?
→ 日本でもベトナムでも、どこでもいいです。大事なのはその場所でちゃんと稼げること。生活が安定して、自分の力を活かせるなら、国にはこだわりません。

④ 日本人の好きなところは?
→ 勤勉で、他人に迷惑をかけない意識が高いところ。仕事も丁寧で、責任感があり、相手への配慮も素晴らしいです。そういう文化はとても尊敬しています。

⑤ 日本人の嫌いなところは?
→ はっきり言わないところ。本音を言わずに遠回しに言うので、何を考えているのか分からない時があります。本音と建前がとても嫌らし方醜い。集団に合わせすぎて、個人の意見を言いにくい雰囲気も苦手です。

⑥ 日本人が直した方がいいところは?
→ もっと外国人に対してオープンになってほしいです。言葉だけでなく、心の距離も縮める努力をすれば、もっと住みやすい国になると思います。コミュニケーションも、もう少しストレートな方が助かります。

⑦ 母国と日本の大きな違いは?
→ 母国では言いたいことははっきり言いますし、人との距離も近いです。でも日本では、周りを気にしすぎて言いたいことを言わない人が多く、最初はとても孤独でした。空気を読むという文化に慣れるのが大変でした。

これが、実際に僕のところで働いている方々の声です。
こうした声に耳を傾けられるかどうか、日本人自身が今、試されていると思います。

僕は偉くもないし、完璧でもありません。
むしろ、失敗ばかりしてきた「無知で卑しい人間」です。
でも、だからこそ気づけたことがあるし、それを力に変えて、少しでも未来が良くなるように動きたい。

子どもたちが大人になったとき、「この国に生まれて良かった」と思えるように。
そして、彼らが自分の子どもにそう言ってもらえるように。
そんな未来を残すのが、僕たち大人の責任だと思うんです。