日本の企業では、いま「人財育成よりコストダウン」が優先されるケースが増えています。
特定技能の現場でもその傾向は強く、登録支援機関である私たちに対しても
•「生活支援料をもっと安くしてほしい」
•「他の会社のほうが安いのでそちらへ切り替える」
•「人財を育てるのに、なぜそんなにお金がかかるのか？」
という声が増えています。
しかし、ここには大きな誤解があります。
現場を知らないまま、数字だけで判断しているのです。
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■ 登録支援機関の「生活支援」とは、“夜や休日”まで続く仕事
生活支援は、
書類だけ、手続きだけ、面談だけ——ではありません。
昼間は仕事をして、
夜になると、不安や孤独を抱えた外国人財から連絡が来る。
文化の違い、価値観の壁、日本語の悩み、トラブルの予兆——
それらに寄り添いながら、本人が自分で判断できるよう導く。
これは“休みがない”ほどの積み重ねです。
だからこそ、私たちのもとでは
特定技能2号の合格者が続出しています。
これは偶然ではありません。
「安さ」ではなく「育てる」ことを続けてきた結果です。
■ しかし、企業が選んだのは“安く代わりにやってくれる外注”
最近増えているのが、生活委託会社（登録支援機関ではない外注）が
•社内の交通安全教育
•社内の会社規則の説明
•社内書類作成
•報告の代行
など 本人の代わりにすべてをやってしまうというものです。
企業はそれを
「やってくれて助かる」
「資料も全部そろえてくれる」
と喜びます。
しかし、本質はこうです。
◎ 外注は「本人の代わりにやる」
◎ 私たちは「本人ができるように育てる」
この違いが、結果に大きく響きます。
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■ 【外注】代わりに全部やる支援
•本人に理解させる工程がない
•書類も報告も説明も“代わりにやる”
•アパート契約もすべて外注が対応
•本人は「言われた通り動くだけ」
•日本社会で生きる力が身につかない
結果：
→ 自分で考えられない
→ トラブルを自分で解決できない
→ 文化理解が進まない
→ 日本語力も伸びない
→ ただの労働力になる人材派遣型の働き方になってしまう
これは 人財を“物”のように扱う支援です。
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■ 【私たち】本人を育てる支援
•書類は本人に書かせる
•報告の仕方・説明の仕方まで教える
•日本の文化や背景を理解させる
•問題を自分で判断できる力を育てる
•長期的に日本で生きられる基礎力をつくる
結果：
→ 自立できる
→ 日本語が上達する
→ 文化を理解し定着する
→ トラブルが減る
→ 2号へ進める実力が育つ
→ 企業の戦力となる本物の人財が育つ
これは 人財を“仲間”として育てる支援です。
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■ 外注の“代わりにやる支援”は、全員が不幸になる
外注が代わりに書類を作り、代わりに説明し、代わりに管理する。
その結果、外国人財は「考える力」を持てず、
企業は 能力の低い人財だけが社内に増える状態 になります。
さらに企業はこう誤解します。
•「安い会社のほうが良い」
•「全部やってくれるなら楽だ」
しかしその裏では、
生活力・判断力・文化理解が育たず、
長期的に企業の損失となる人材派遣型の労働に逆戻りしていきます。
これは 短期的には楽だが、長期的には企業を弱体化させる選択です。
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■ 日本が衰退している理由は、ここにある
「安ければいい」
「代わりにやってくれるならそれでいい」
「育成費用は無駄だ」
この発想が、
•日本の競争力を奪い
•人財の能力を下げ
•自立した人財が育たず
•企業が弱体化し
•経済が衰退する
ことにつながっています。
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■ 私たちは、これからも“人財を育てる支援”を続ける
代わりにやるのではなく、
本人が自分の力で生きるための支援をする。
それこそが、
特定技能制度の本来の姿であり、
企業が未来へ進むための唯一の正しい道です。
人財はコストではありません。
人財は未来をつくる“資産”です。
私たちはその信念を持って、
これからも「人財を育てる支援」を続けていきます。
