毎日、日本語を話す練習を続けている外国人財は、目に見えて成長します。
言葉を覚えることは、単に会話ができるようになることではありません。
日本のルールを理解し、考え、判断し、責任を持つ力を身につけることです。
現在、特定技能1号になるための要件として
日本語能力試験N4以上と職種別試験の合格が求められています。
しかし一方で、技能実習を3年以上修了していれば試験免除で特定技能へ移行できるという制度もあります。
この「3年やっていれば特定技能1号相当の実力があるはず」という考え方が、
現場では明確に破綻していると感じています。
実際には、
試験を受けるために初めて来日したインドネシアやベトナムの若者の方が、
技能実習から移行した人材より日本語を話せるケースが少なくありません。
日本の生活ルールも、仕事上の常識も理解していない。
誰も教えてこなかったのだと思います。
優秀な先輩が最初に来て、
その後に来た人財が母国語に頼り、
「考える力」を育てられないまま作業だけを続けてしまう。
その結果、人材ではなく、ただの作業員が生まれてしまうのです。
今回、特に象徴的だったのが鳶職の面接でした。
経験を語り採用が決まり、雇用契約書にサインをもらう直前になって
「実は指が2本なく、鳶はできない。片付けや解体でもいいか」
「引越し費用は出してもらえるのか」
と切り出されました。
能力の問題ではありません。
判断の順序、伝えるべきタイミング、責任感――
そのどれもが育っていないことが悲しかったのです。
発展途上国から人財を受け入れるのであれば、
最低限、
・日本語試験
・技能試験
・考える力
これらをクリアできる人を、正面から評価すべきです。
「◯年相当」という安易な基準に頼るのではなく、
管理団体や支援機関が本来果たすべき
教育と育成の責任を、今こそ真剣に考え直す必要があります。
人を受け入れるとは、
労働力を確保することではなく、
人を育てる覚悟を持つことなのだと、現場は教えてくれています。








