■ワタナベさん最強伝説
平安時代、大江山(京都府)を拠点とする鬼・酒呑童子が
多くの鬼を従えて都を荒らしまわっていた。
そこで、武将・源頼光は渡辺綱らによる討伐隊を結成、
鬼退治に行き、見事に酒呑童子を仕留めた。
後日、酒呑童子配下の鬼・茨木童子が仇をとるために
討伐隊を襲撃。
しかし返り討ちに遭い、渡辺綱に
腕を切り落とされてしまった。
■酒呑童子・茨木童子がやられて鬼一門がビビる
のちに、茨木童子は腕を取り戻すことに成功するが、
渡辺綱の強さは彼らに衝撃を与えた。
そのため鬼は渡辺一門を恐れるようになり、
ひいてはワタナベ姓の子孫にも近づかなくなったという。
よって、ワタナベさんは
わざわざ豆まきをしなくてもいいとのことである。
この鬼退治伝説は関西圏の話だが、
豆まきをしないワタナベさんは東北地方などにも
広く分布しているいるそうだ。
また、地域によっては「渡辺」だけでなく、
「渡部」、「渡邊」など別表記でも豆まきをする
必要がないという。
福だけを招けば良いとは、
まさにワタナベさん最強伝説である。