生活支援の業務には、力仕事も多く含まれています。特定技能へ移行する外国人の中には、技能実習の経験者が多くいますが、彼らの中には「住まいの家電製品は無料でもらえるもの」と思い込んでいる方も少なくありません。これは、技能実習時代に全てを与えられてきた経験によるもので、自分で生活を整えるという感覚が育っていないケースも見受けられます。

本来、留学生と同様に、自分自身で生活に必要なものを準備する必要があります。そのような“認識のズレ”を修正し、自立の姿勢を身につけてもらうことも、私たち支援機関の重要な役割です。

私は、技能実習制度が日本の経済にとって何も良い影響を与えず、むしろ衰退を招いてしまったと感じています。これからの日本経済を外国人材とともに支え、発展途上国出身の方々にもより良い生活を手にしてもらうためには、「特定技能」の制度を有効に活用していくことが必要不可欠だと考えています。

誰にも知られることのないところで、私たちは中古の家電を自ら買い付け、担いで運び、彼らの新生活を支えています。最初は無償で提供していますが、故障した後は「自分で買う」ということを学んでもらいます。それは、単なる支援ではなく、これからの人生を応援するという私たちの覚悟の表れでもあります。