人は本当に、他人の立場に立って物事を考えられているでしょうか?
最近、2つの出来事がありました。
ひとつは、ある外国人の在留カードの更新を代行していた時のこと。
私は本人の代わりに資料を受け取り、写真を貼り、直接入管まで提出に向かっていました。(申請など取次の資格者なので代行できる。)
ところが本人が持ってきた写真は、顔の頭が少し切れているもので、過去にも同じことが何度かありました。
こちらは予定を調整し、時間も費用もかけて手伝っているというのに、彼女は「ロッカーに写真がある」と言って戻り、最終的には「携帯で撮った写真を送るので、コンビニで印刷して貼ってほしい」と。
つまり、自分は通常通り働いてお金を稼ぎ、私には、時間とお金を余分に使わせようとする発言です。簡単にできるからと・・・。
一方、日本のパートナーとのやりとりでも驚くことがありました。
私はその人に、私が頂いてきた15万円ほどの価値がある業務を依頼してあげて、
さらにその人の仕事が忙しく、遅延するとその企業様に迷惑がかかるので、その業務の過半数を私自身が手伝いました。
代わりに外国人や企業様に連絡し、夜遅く高速をつかい資料をとりにいって、夜遅くなのでポストに入れてあげていた
ところが、その方からは「ありがとう」の一言すらありませんでした。当然、物や金銭による感謝も一切なし。
ただのプライベートではなく、
お金が発生するビジネスでしかも一度でなく
何回も代わりにやってあげていた
そのせいか、それが当たり前だという感じに思われてしまったのか
何故か忙しいと言っていたのに、自分の仕事を増やしてずっと私が手伝うかたちになっていた・・・。最終的に仕事の仕方の感覚で関係がこじれ、修復しようと話し合った時に、
本人に伝えて謝罪は頂いたが
数百万円ものお礼は結局何もなく、連絡もその後なく
終わってしまい、その方だけが都合よく儲けて
私は搾取された形になってしまった。
見返りは求めてやった訳ではないのですが、私は思うのです。
人として、「誰かが自分のために動いてくれている」という感覚を、なぜこんなにも持てないのでしょうか?
してもらうことが当たり前。助けてもらっても感謝すら口にしない。
これは明らかに「無知の搾取」です。
その人がどんな思いで時間を割いているのか、どんな覚悟でサポートしているのか。
少しでも想像すれば、言葉ひとつ、行動ひとつが変わるはずです。
この仕事をしていると、本当に多くの人と出会います。
文化の違いだけでなく、人としての在り方の違いも感じます。
私たちは、もっと「他人の立場で考える力」を育てていくべきです。
支援とは、制度や仕組みの話ではなく、人と人の信頼と敬意の上に成り立つものです。
自分のために誰かが動いてくれている。
そのことに気づける人間でありたいし、そんな社会であってほしいと、切に願います。