日本人は、長い間「教わったことは正しい」と信じて生きてきました。
素直さは本来、私たちの強みです。社会の秩序を保ち、信頼を育み、世界でも珍しいほど安心できる国をつくってきました。
しかし、その素直さはいつしか「都合の良い国民」をつくるために利用されてきました。
戦後、アメリカによる制度や教育のもとで、「和=意見を言わないこと」「出る杭は打たれること」が常識のように植えつけられてしまったのです。
本来の「和」とは、意見を押し殺すことではありません。
互いの違いを出し合い、調和させていく力こそが「和」です。
ところが今の私たちは、考えても声を出さず、責任を避け、楽な方へ流される――その逃げを「和」と勘違いしてしまっている。
それは、えらい頭のいい人の都合に従う“人形”として生きているのと同じです。
そして「自分は人形ではない」と思っている人ほど、何も行動せず、結局は同じ枠に収まってしまう。
いま必要なのは、「気づくこと」です。
私たちは社会全体で、常識を勘違いさせられてきた。
そのことに気づいた瞬間から、人は人形ではなく、本当の意味での人間に戻れるのです。
もう時間はあまり残されていません。
このままでは、数年のうちに経済も社会も取り返しがつかなくなるでしょう。
だからこそ、ひとりひとりが少しずつで良い、気づき、考え、行動すること。
「気づいた人はそこから変われる」――
その一歩が、未来を取り戻す力になります。